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HRNは、アジアの人権問題に積極的に取り組み、国連特別報告者としてご活躍中のフィリップ・アルストン氏を招聘し下記のとおり企画を開催しましたのでご報告します。
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◆ 講演会・シンポジウム◆
『アジアにおける人権保障の実現と市民社会・外交の役割
〜国連人権理事会特別報告者フィリップ・アルストン氏を迎えて〜』
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5月8日18時半から、東大駒場キャンパスにて上記講演会・シンポジウムを開催し、会場いっぱいの170名あまりが来場しました。
第1部の基調講演では、アルストン氏から、国連の超法規的・即決・恣意的処刑に関する特別報告者としての活動などを踏まえて、人権保障の実現における「外交」と市民の役割についてお話しいただきました。
アルストン氏は、他国の人権状況の改善のために、市民社会、メディアに加えて、「外交」が果たす役割の重要性を強調し、人権問題が深刻化しているフィリピンについて、最大の援助国である日本政府は、「静かなる外交」を進めるだけでは不十分であり、フィリピンの人権問題について、「真剣かつ持続的」に「公然」と働きかけることが重要であると指摘しました。
第2部では、アルストン氏、 横田洋三氏(中央大学法科大学院教授、HRN顧問)、鈴木誉里子氏(外務省人権人道課首席事務官)、そして、HRNの事務局長伊藤和子氏をパネリストに迎え、シンポジウムを行いました。
「アジアの人権状況・国連改革と日本のNGOの役割」をテーマに、
・特別手続(特別報告者)の存続問題をはじめとする国連人権理事会の今後の動向
・世界の人権問題に対する日本の人権NGOの役割
・これまでの日本の人権外交の評価
・今後の対フィリピン外交のあり方
など、限られた時間の中で、様々な重要な問題について、各パネリストがそれぞれの立場から発言し、意見交換がなされました。
シンポ後半には、会場からパネリストに対して投げかけられた様々な質問について、多岐の論点につき活発な議論がなされ、非常に内容の
濃い、有意義な会となりました。
最後に、HRN理事長の阿部浩己氏(神奈川大学法科大学院教授)から、閉会の挨拶として、日本が今後さらに重点的に人権外交を展開していく
ためには、HRNが日本国内でも人権の重要性を広めていくことが大切であること、そして、そのためには、人権を専門家だけが独占するのではなく、人間としての感性を忘れないことが重要であるとの意見が述べられました。
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◆ NGO意見交換会◆
『ミレニアム開発目標(MDGs)と人権』
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夜の講演会・シンポに先立ち、5月8日15時から、同じく東京大学駒場キャンパスにて、『ミレニアム目標と人権』と題したNGO意見交換会を開催しました。
国連社会権規約委員会議長を長年にわたって務められ、現在は国連人権高等弁務官事務所「ミレニアム開発目標と人権」特別顧問をされて
いるアルストン氏を報告者にお迎えし、HRN理事川村暁雄氏がディスカッサントを務めました。
国連がMDGsを採択してから約7年が経ちましたが、目標達成に向けては依然多くの課題が残されています。その課題のひとつに、開発の現場
において、開発と人権は別々なものとして扱われており、人権からの視点が無視されがちだということがあります。
今回の意見交換会では、アルストン氏から、1990年代から現在までの開発と人権をめぐる動向を、開発の専門家の実践主義的な考え方と人権の専門家の理想主義的な考え方の対立の問題を中心に報告していただき、アルストン氏が報告書で提言された、開発に人権の視点を導入するにあたり優先順位を置くべき4つの事項について説明していただきました。
ディスカッションでは、Rights Based Approachが開発の現場にどの程度受け容れられているかという問題や、開発の現場における人権と文化の問題について話し堀広抃璃厂???e?合われました。
ディスカッションの主な参加者は、弁護士、大学教授、国連やNGOの人権・開発部門の専門家、学生で、約20名が参加しました。
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◆日本外国特派員協会・記者会見◆
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5月8日、日本外国特派員協会にて、アルストン氏とHRN事務局長伊藤和子氏が記者会見を行いました。
アルストン氏は、2月に訪れたフィリピン現地調査の結果を報告し、フィリピンにおける超法規的殺害の多くは軍によって行われているにもかかわらず、これを左派による粛清と主張していると非難し、更に、左派政治家や人権活動家をターゲットとした一連の超法規的殺害は、フィリピンの民主主義を脅かしているとの懸念を表明しました。
同じく今年4月に現地調査を行ったHRNの伊藤和子も、軍の殺害予定者リストである“order of battle”や、アロヨ政策が作成した反乱鎮圧作戦”operation of freedom watch”の存在をあげて、多くの事件で軍または警察の関与が明らかであることを指摘し、フィリピンに対する最大の資金援助国である日本は、フィリピンの人権状況を改善するために何らかの措置をとるべきであるとの見解を示しました。
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◆木寺昌人外務省総合外交政策局審議官(国連担当)との面会◆
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5月9日には、アルストン氏が超法規的・即決・恣意的処刑に関する国連特別報告者として、伊藤和子HRN事務局長とともに、木寺昌人外務省総合外交政策局審議官と面会しました。
アルストン氏は、今年2月に実施した超法規的殺害に関するフィリピンの現地調査の最終報告書が5月末にフィリピン政府に発表される予定であることを木寺氏に伝えました。また、アルストン氏は、アジアの近隣諸国における一連の超法規的殺害・失踪が軍隊や警察により組織的に行われているものであるとの見解を木寺氏に伝え、その問題に対する日本政府の果たすべき役割について申し入れました。
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◆アムネスティ議員連盟主催国際人権セミナー◆
『フィリピンの「政治的殺害」をめぐって』(衆議院会館にて)
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アムネスティ議員連盟主催の国際人権セミナーに、アルストン氏が講師として招聘されました。アルストン氏は、国会議員10数名(代理出席含む)と同席した外務省職員に対し、フィリピンにおける超法規的殺害の特徴・状況と、超法規的殺害に対してフィリピン国外から圧力をかけることの重要性を訴えました。
軍によって超法規的殺害が行われているフィリピンでは、この問題を解決する国内的手段が機能し得ない状態にあるため、市民社会や国際社会がフィリピン政府に圧力をかけ、政府が人権を守るようにし向けていく必要があります。
アルストン氏は、日本の新しい外交方針に期待を表明し、外交においては表だって発言することも必要であることを言及した上で、そのためには議会が重要な役割を担っていることを強調しました。
特に、フィリピンの問題に即して言えば、軍に責任があるので、フィリピンの外務省や大統領だけでなく、軍の高官に対して直接メッセージを伝えるべきであることが、指摘されました。
これに対し、議員連盟からは、「日本は公的にこの問題に対する強い懸念を表明していく予定である。」との意思表明が行われました。
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